RESONANCE ~共鳴 (2017年3月)

感情が宇宙の言語だとするもう一つの理由がある。
それは、人間の脳が物事を認識する仕方にヒントがある。人の認識は差異や反対のものによってなされることは言語学などによって広く知られている。つまり、脳は何かを見たとたんに違いを自動的に読み取り、そこに意味を見つけているということだ。それで、この「時空」では動きや変化が生じ、人間は様々な感情体験ができるようになった。このわれわれの認識の特徴の一つは、それが当たり前の状態になると当然変化がないので、その物事は意味を失うところにある。たとえば、ある日、世界中が平和でいい人ばかり、全員がいい人(そんなことはあり得ないが)になると、もはやいい人を識別する必要がないので、いい人自体がそこでは意味をもたないことになる。
そう考えると、人間が不安を感じることにはさらに大きな秘密がある。不安を感じるということは、それを感じているハート(仮にそう名付ける)の本質がネガティブではないということになる。もし、ネガティブならば、不安は当たり前なので、それを不快と感じることができないはずだからだ。人間ならだれもが持っているハートは「唯ありて、ある」、この宇宙を創った根源の存在と同じくポジティブなものなのだ。