RESONANCE ~共鳴 (2011年2月)

1999年からの十年間で、日本の抗うつ剤の新薬の売り上げは5倍以上に伸び約1000億円規模になった。
うつ病の患者は約2倍で約100万人に到達した。つまり日本では120人に1人ぐらいがうつになっているという計算になる。
大人だけに限れば実際は100人に1人ぐらいだろうか。これはけっこうすごい数字である。
ただしこれは何も日本だけに限ったことではなく、先進諸外国でも同じ傾向にある。

うつなどの最初の症状は不眠になる人が多い。ストレスから交感神経緊張になり、リラックスできなくなってしまうからだ。
眠るためには副交感神経にスイッチが入らなければならない。

ストレスの多くは、実際には人間関係であり、他者との価値観の対立からくる感情のもつれや抑圧からくることが多い。
もちろん昔からそういったストレスは社会や地域のいたるところにあった。
豊かさに比例して、現代人のストレスへの心の耐性が弱くなってしまったということなのだろうか。いや、事実はそうではなく、かつてのように自分のストレスや、心の病をムリしても人に隠さなくていい社会になったと、あえてプラスに考えてみることも必要な時代なのかもしれない。
進化心理学者のニコラス・ハンフリーなら、その人の感情はその環境に適応しようとして出てきている、と答えるだろう。