RESONANCE ~共鳴 (2011年8月)

感情は、プラスとマイナスで全体です。
つまり、マイナス感情だけがただ存在するのではなくて、怒りや嫉妬には、同時に愛着や信頼が裏にあるということです。これを陰陽と呼ぶこともできます。

物事の陰陽は、感情だけではなく人の認識すべてに当てはまります。人は、違い=差異や反対のものによってそこに意味を見つけることができるからです。または、それを失った時に、初めてその意味を理解することができます。
例えば、「空気」を普段は自覚して吸っている人はいないと思いますが、プールで水に溺れそうになったり、空から放射性物質が降ってきたりすると、空気が見えるような気がしてきます。または、普段は「重力」を自覚して生活している人はほとんどいませんが、実は地上では結構な重力がかかっています。それを自覚できるのは、宇宙飛行士が宇宙ステーションの長期滞在から帰還した時に車椅子に乗せられているのを見たり、長患いの後、身体の筋力が弱っていたりすると改めて重力を自覚することができます。

マイナスを理解することは同時に、プラスを理解することに他ならないので、感情を理解することで人間についての理解が深まり、視野が広がります。その時に人の意識は少しだけ進化するのです。