RESONANCE ~共鳴 (2015年4月)

人は日々の日常とは別に、誰しもがもう一つの現実を生きています。私たちは、今目の前にある現実だけを信じて、些細なことに腹を立てたり、失望したり、くよくよしたりしています。それでも、また明日は今日と同じようにやって来て、何一つ変わらない日常はずっと続くと思いこんでいます。

でも、これは私たちが生きている現実の1つの側面にすぎません。視点を高く高く取ってみると、私たちの日常はガラっとその意味を変えてしまうのです。例えば、地球は今この瞬間、太陽の周りを秒速30㎞で公転しています。時速に直すと約10万キロです。ジャンボジェット機でさえ時速1000kmが精一杯ですから、その100倍の速さで宇宙空間を驀進しています。

さらに時速1600kmで自転しながらです。しかし、驚くのはここからです、太陽は地球などの惑星を引き連れながら、銀河系を約2億2500万年で1周します。その速さは、秒速217㎞、時速に直すと、78万キロです。つまり地球も時速78万キロで宇宙空間を驀進しているのです。この速さは宇宙ロケットの数十倍になります。地球はある意味、最も危険な乗り物なのです。6500万年前に一瞬で恐竜が絶滅したように、明日にも超高速の宇宙船地球号の進路を何かがかすめるかもしれません。少しだけ想像力を働かせることができれば、日常は全く違った意味を持ってきます。この一瞬一秒がもの凄く貴重で、かけがえのない奇跡のような時間であり、これもまた確かな1つの現実なのです。